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第22回企画展示  田村通り大山道を歩く
(会期:平成28年7月16日〜8月28日)


 はじめに

 伊勢原市の大山は、古来より信仰の対象として崇敬されてきました。特に江戸時代は、大山講が組織され、各地から多くの人々が大山を目指しました。
 その参詣に使われたのが大山道で、なかでも茅ヶ崎市と寒川町を横断する「田村通り大山道」は最も賑わったルートの一つとされます。
 本企画展は、茅ヶ崎市・寒川町広域連携事業として開催し、寒川会場では、この道が果たした役割や、沿道の史跡などについて多くの資料を使ってご紹介します。
展示風景
展示風景

1 大山信仰と大山道


 伊相州大山は江戸時代には多くの人が訪れた霊場の一つとなり、大山御師の活発な布教活動や、庶民の間に物見遊山も兼ねた社寺参詣が広まったことなどから、多くの人々が大山を目指しました。
 また、各地に大山講などが結成され、集団で参詣することが盛んになりました。こうした大山参詣のために使われた道を総称して大山道といい、関東一円の各地に形成されました。

2 田村通り大山道

 〈田村通り大山道とは〉
 東海道の辻堂村四ツ谷(藤沢市)から一之宮村、田村の渡しから相模川を渡って田村(平塚市)、伊勢原を経て大山へ至ります。
河原不動の大山道標と力石
河原不動の大山道標と力石

〈沿道のにぎわい〉
 夏の大山祭礼の期間には多くの参詣者で賑わい、沿道には旅籠や茶屋などが建ち並びました。大山参詣者で賑わう光景は大正期の中頃まで見られたといわれています。
農間商人名前取調書上控帳
農間商人名前取調書上控帳
天保14年6月(入沢章さん蔵)

〈参勤交代の道〉
 荻野山中藩(大久保氏、1万3千石)の参勤交代の行列も通りました。領内の村役人たちは、田村で藩主を見送り、出迎えました。
 参勤交代について村役人の役用記録から紹介します。
山中城址の碑
山中城址の碑 厚木市荻野

 〈田村の渡し〉
  田村の渡しは一之宮村と田村(平塚市)を結ぶ、田村通り大山道と中原道が相模川を渡る渡船場でした。また、代表的な大山参詣の風景として、浮世絵などにも描かれています。
田村の渡し場跡の碑
田村の渡し場跡の碑

3 寒川町内の大山信仰

 田村通り大山道が通る寒川には、大山参詣の人々が大勢訪れました。同時に大山は寒川の人々にとっても最も身近な霊場地でもありました。
 ここでは、寒川町内に残された大山信仰に関するものを紹介します。
大山灯籠
夏山期間中に建てられる大山灯籠
田端 神之倉(森和彦さん撮影)
大山不動尊
安楽寺の大山不動尊

4 写真に残る風景

 *昭和40年頃から田村通り大山道は、主要地方道伊勢原藤沢線(県道44号線)などの一部としてアスファルトに舗装され、沿道の風景も大きく様変わりしました。ここでは、写真に残るかつての風景を紹介します。
大曲バス停付近
大山バス停付近 昭和37年(当館蔵)

5 沿道沿いの史跡

 大山道沿いとその周辺の史跡を紹介します。
河原不動堂
河原不動堂
一之宮八幡大神
一宮八幡大神

展示ケースから

 大山詣での人々は阿夫利神社に木太刀を奉納しました。小谷に伝わる木太刀を展示しました。

小谷に伝わる木太刀(小谷自治会蔵)
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